CHAPTER 01
【令和9年度版】自営業・フリーランスの就労証明書、どこに何を書けばいい?【鹿児島市】
就労証明書を開いたら、会社の名前を書く欄ばかり。「自営業は、どこに何を書けばいいんですか?」と手が止まりますよね。
鹿児島市の申込案内には、「自営業の方はご自分で証明をしてください。」と書かれています。事業主であるご自分が、ご自分の就労を証明するのが正式なやり方です。
この記事では、就労証明書を用紙の上から順に見ていきます。働く場所、就労時間、育児の休みからの復帰など、点数に効く欄も一緒に確認しましょう。
先に答えを言うと——
・右上の証明欄は、全部ご自分で書きます。
・4番(働く場所):自宅の生活スペースで働くと1点下がります。ただし主にお店や工房で働くなら、下がりません。
・6番(就労時間):決まった勤務時間がなくても書けます。入口は月60時間(週15時間ほど)です。
・11番(復職予定日):自営業などで育児のために休んでいた方は、復帰する日がお子さんの1歳の誕生日までで、利用希望の初日がその復帰日からおおむね1か月を経過するまでの間にある場合に2点です。
この記事は、鹿児島市の令和9年度利用申込案内と、市が公開する就労証明書の標準様式をもとにしています。令和9年度の申込みでは、書類の証明日や発行日も確認してから用意しましょう。
まず、市の原本を手元で開いておきましょう。就労証明書の様式(PDF)/記入例(PDF)/記載要領(PDF)。この記事も、同じ用紙を見ながら読むと迷いにくいです。
「自分で書いた証明書なんて、信用されるんですか?」——されます。市がそう決めています。
鹿児島市の申込案内8ページには、「自営業の方はご自分で証明をしてください。」とあります。
この「自分で証明する」根拠や点数の表は、鹿児島市の令和9年度利用申込案内(PDF)で確認できます。
会社員の方は勤務先に書いてもらいますが、自営業の方には証明してくれる会社がありません。事業主であるご自分が証明する、という仕組みです。
ということは——用紙の右上は、全部ご自分になります。
市の記載要領も、代表者名を「法人の代表者や個人事業主の氏名」としています。個人事業主が、はじめから想定されています。
そのあと、1番は業種、2番はお子さんではなく、働いているご本人の名前と生年月日です。
令和9年度の案内では、保育の必要性を証明する書類はおおむね3か月以内に発行されたものが対象です。4月入園の申込みに向けては、市が案内する証明日の条件も見てから記入しましょう。
3番は「無期」か「有期」にチェックして、期間を書く欄です。ただ、自営業の方には「雇用」という形がありません。市の記載要領にも、自営業の場合の書き方は示されていません。
ここは窓口で「自営業です。3番の雇用期間は、どう書けばいいですか」と聞きましょう。屋号がない方の事業所名も、決めつけずに確認できます。
市の基本点数表には「求職活動(起業準備を含む)」という区分があります。この場合に出すのは就労証明書ではなく求職活動申立書です。外出をともなう活動なら4点、それ以外は2点。開業できたら就労証明書を出して「就労」に切り替えます。
開業前の方は、ここで触れた求職活動申立書(PDF)も確認してみましょう。
「自営業は、どこにチェックすればいいんですか?」——5番に、ちゃんと用意されています。
5番「雇用の形態」には、自営業主(個人事業主・経営者・代表者など)、自営業専従者、家族従業者、内職、業務委託といった選択肢があります。市の記載要領は、自営業の場合、自営業主・自営業専従者・家族従業者のいずれかにチェックすると案内しています。業務委託などで迷う場合は、窓口で確認しましょう。
市の様式の5番はこちら。「自営業主」「自営業専従者」「家族従業者」の選択肢を、実際の欄で確認できます。

その前にある4番「本人就労先事業所」は、右上に書いた事業所と同じなら書かなくてかまいません。違うときは、実際に働いている場所を書きます。
記載要領1ページには、「就労場所が存在しない場合には、自宅等就労時に本人が主として存在している場所を記載するようにしてください。」とあります。
パソコン1台で仕事をするなど「勤務先の住所」と呼べる場所がない方も、ふだん仕事をしている場所を書けます。
そして、この「どこで働いているか」が点数に効きます。市の基準では、就労予定と居宅内就労の方は、それぞれ基本点数から1点を減じます。ここでいう居宅内就労とは、「日常生活に使用する居室を就労場所として使用すること」です。リビングやダイニングなど、ふだん暮らしている部屋で働くイメージです。
ただ、ここで諦めないでください。「居宅内就労」は、思っているより狭い言葉です。

鹿児島市には、自宅とお店が一緒になっている方が多くいらっしゃいます。1階が美容室で2階が住まい、敷地の中に飲食店と自宅が並んでいる、といった形です。
こういう方から、「うちは自宅だから、点数が下がりますよね」と聞かれることがありました。
ここは、建物が同じかどうかでは見ていません。見ているのは、主にどこで働いているかです。
主にお店や工房で働いているなら、同じ建物でも「居宅外」の扱いになります。1階が店舗で2階が住まい、でも、敷地の中に並んでいる、でも同じです。
一方で、ご夫婦で分かれることもあります。ご主人は主にお店に立ち、奥さまは生活スペースで帳簿や事務をしている——というご家庭だと、ご主人は居宅外、奥さまは居宅内という見方になります。
迷ったら、申し込む前に窓口で聞きましょう。出したあとで気づくより、ずっと早く済みます。
窓口では、「自宅の1階を店舗にしています。主に店舗で働いていますが、居宅内就労になりますか」と聞けます。
「毎日バラバラです。忙しい月も暇な月もあります。何時間と書けばいいんですか?」
6番「就労時間」は固定就労と変則就労に分かれ、どちらか一方に書きます。毎日だいたい同じ時間なら固定就労、日によって変わるなら変則就労です。
市の様式の6番はこちら。決まった時間に働く「固定就労」と、日によって変わる「変則就労」で、書く場所が分かれています。

6番は本来、契約で決まっている勤務時間を書く欄です。自営業の方には、その契約がありません。でも、決まった時間がないから書けない、ということではありません。
市の記載要領2ページは、変則就労について「最も可能性の高い(勤務回数の多い)時間帯」を記載し、「コアタイム等の定めがない場合も、想定される最も標準的な時間帯を記載するようにしてください。」と案内しています。
つまり、きっちり決まっていなくてもかまいません。「だいたいこの時間帯に、週に何日くらい」というふだんの形を伝えます。
市の案内では、ひと月の就労時間が60時間以上ないと就労による認定はできません。「そんなに働いていないから無理かも」と思う方もいるでしょう。でも、1日5時間を週3日で、月65時間です。
週14時間あたりが、60時間の分かれ目になります。週14時間なら月61時間、週13時間なら月56時間です(週の時間×52÷12)。
6番はふだんの働き方、7番「就労実績」は直近3か月に実際に働いた日数と時間です。忙しい月と暇な月の差は、そのまま書いて大丈夫です。
市の記載要領3ページには、「就労実績がない場合は今後の就労見込みを記載してください。」とあります。開業したばかりでも空欄にせず、見込みを書きます。
迷うときは窓口で、「自営業で、決まった勤務時間がありません。6番はどう書けばいいですか」、「忙しい月と暇な月の差が大きいのですが、どう書けばいいですか」と聞いてみましょう。
「自営業に育児休業はありませんよね。11番は関係ないですよね?」——いいえ、関係あります。
11番は「復職(予定)年月日」の欄です。育児・介護休業法に定められた育児休業からの復帰には、利用希望の初日が復帰日からおおむね1か月を経過するまでの間にある場合に2点がつきます。自営業の方はこの法律の育児休業の対象ではありませんが、鹿児島市の基準には育児のための休業から復帰する方の別の加点項目が用意されています。
市の様式の11番はこちら。育児で仕事を休んでいた方は、復職した日・復職予定日を書く欄です。加点の条件はこの下で確認しましょう。

市の利用調整基準29ページ・調整点数表5番は、育児休業法の対象とならない保護者が育児のために休業し、復帰に伴って申し込む場合の加点を2点と定めています。復帰する日は「児童が1歳の誕生日を迎える日までとする。」という条件があります。さらに、利用希望の初日が、その復帰日からおおむね1か月を経過するまでの間にあることが必要です。両方の条件を満たすか、復帰日と利用希望日を合わせて確認しましょう。
市の申込案内24ページの「よくある質問」にも、次の問答があります。
(問)自営業で、子どもの育児のために休業していますが、保育所等の利用の際に加点が付きますか?
(答)生まれたお子さんの1歳の誕生日(おおむね1か月以内)までの間に、休業からの復帰に伴う利用申込みを行う場合、利用調整において加点がつきます。
この図は、復帰加点の年齢条件の違いを比べています。点数は同じ2点です。育児・介護休業法に定められた育児休業からの復帰については、この加点項目にお子さんの年齢の条件は書かれていません。自営業などの育児のための休業からの復帰は、復帰する日が子どもの1歳の誕生日までです。そして、どちらも利用希望の初日が復帰日からおおむね1か月を経過するまでの間にあることが必要です。この2点を使うなら、復帰日と利用希望日の両方から逆算しましょう。
9番は「育児休業の取得」、10番は「産休・育休以外の休業」の欄です。自営業の方の休みがどちらに当たるかは、市の資料に書かれていません。ここは決めつけず、書く前に窓口で聞きましょう。
「自営業で、育児のために仕事を休んでいました。休んでいた期間は、何番に書けばいいですか」
「復帰にあわせて申し込みます。加点の対象になりますか」
この加点は、保留になった方が引き続き次の年度も希望する場合の選考にも持ち越されます(申込案内29ページ・注意(1))。1年目に入れなかったから消えるものではありません。
右上の証明欄と1番・2番を確認する
4番の「主に働く場所」と、5番の働き方を整理する
6番の週の時間と、7番の直近3か月の記録を確かめる
育児で休んでいた方は、11番の復帰日と利用希望の初日を確認する
まず、ふだん週に何時間くらい、どこで働いているかを整理しましょう。書き方に迷う3番、屋号がないときの事業所名、9番・10番は、鹿児島市の保育幼稚園課へ聞けます。電話は099-216-1258です。
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出典:鹿児島市「令和9年度鹿児島市認可保育施設等利用申込案内」(8・24・28・29ページ)と「就労証明書」様式・記入例・記載要領。制度確認日:2026年10月20日。自宅兼店舗の就労場所の見方は、元担当者の実務経験に基づく補足です。
上木寿人|ほいくのひと
元・鹿児島市役所の保育行政担当。市役所に約20年間勤務し、そのうち約5年間は保育行政を担当しました。保育園の入所事務や保活相談に携わった経験をもとに、申込みの書類や制度を、初めての方にも分かる言葉でお伝えしています。
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